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【3分でわかる】ROICとは?その計算式をわかりやすく解説

 

  • ROIC=税引後の営業利益÷(有利子負債+株主資本)

 

はい、以上です!

 

【3分でわかる】ROICとは?その計算式をわかりやすく解説

 

以下は詳細な解説です。

 

 

 

ROIC計算式 基本編

 

  • ROIC:Return on Invested Capital(投下資本に対するリターン)
  • 税引後の営業利益:会計上の営業利益×(1―実効税率)
  • 有利子負債:借入金や社債で利息の支払いがあるもの。逆に買掛金は含まない。
  • 株主資本:平たく言うと純資産で、資本金+剰余金

 

 

ROIC計算式 応用編

 

分子の応用編

NOPAT:Net Operating Profit After Taxの略で、税引後の営業利益の英語名称です。おそらく一番一般的には、NOPATが突然解説にでてくることかと思います。

 

メモ

実務的にはEBIT(Earnings Before Interest and Tax)を使うこともあります。

ROICは、会計基準で定められた計算式がないので、各社が使いやすい分子と分母を設定することがあります。

なので、社内的に使うのはなんでもありになってしまいますし、ネット上の数式もいろいろでてきます。

でも、ROICは「投資家」を意識した指標です。なので、投資化の目線で管理をしていったほうが良いので、一番一般的な、最初の計算式を抑える必要があります。

そのあたりは、こちらの記事をご覧ください。

ROIC経営と脱炭素投資の必要性

 

 

分母の応用編

 

その①:分母を投下資本と呼ぶこともある

有利子負債+株主資本のことを「投下資本」と呼びます。

 

 

その②(無視でもOK):資産サイド=「運転資本+固定資産」で計算することもある

ここは、基本編を熟知した方のみでOKなので、無視してもらってもよいです。

投下資本(有利子負債+株主資本)を分母にすることとの違いは、B/Sの左側(資産)に着目するか、右側(負債・純資産)に着目するかの違いです。

メリットは、非事業資産や余剰の資産を含めないので、より事業の実態に近い計算ができます。

デメリットは、計算式にどこまで含めるかがよくわからないので、現場の理解を得にくいことです。

 

ROIC計算の趣旨

 

最後に趣旨を解説します。

 

ROICは、「調達した資金からなんぼ儲けたか」を示す指標です。

「調達した資金」には、株主からの資本金もあれば、債権者からの借入金も含みます。元金ですね。

「なんぼ儲けたか」は、その名のとおりです。

 

メリット:

ROICのメリットは、調達した資金を意識していることなんですよね。

従来の、売上、営業利益は、フロー指標と呼ばれますが、「なんぼ儲けたか」を示しているだけです。

ROICは、いくら調達して、なんぼ儲けたか、を示します。

例えば、以下の例です。

 

できすぎ君 のびた君
A なんぼ儲けたか 1,000円 1,000円
B 調達した資金 1万円 10万円
C=A/B ROIC 10% 1%

 

 

儲けた金額は1000円で同じなのに、調達した資金が違えば、ROICが変わります。

この場合、みんなできすぎ君にお金を預けますよね?

このように、調達した資金の運用の効率性を示す指標がROICとなります

 

 

デメリット:わかりにくい。それにつきます。

でも、ネット検索をされているあなたのように、ROICって何?って方が99%だと思います。

 

 

補足:一般的な解説は、趣旨から入ったりしますが、結局、何回も検索するので、計算式の結論を記事の最初に持ってき、最後に趣旨としてみました。

 

ROIC経営についてさらに詳しく学びたい方についてはこちらの記事をどうぞ。

東証がROICについて上場企業に提言している内容をまとめたものとなります。

東証提言のまとめ:企業価値向上とその施策 資本コスト経営について

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