【解説】FSA Credentialとは？勉強方法や勉強時間は？

サステナビリティ関係の数少ない資格の１つである、「Fundamentals Of Sustainability Accounting(FSA) Credential」という資格があります。

「サステナビリティに関する資格って何がある？」

「FSA Credentialってなに？ネットで見てもあまり情報がない」

「FSA Credentialの試験内容は？勉強方法は？」

こういった疑問を抱く方も多いと思います。

本記事では、FSA Credentialとはなにか、試験内容、勉強方法や勉強時間、また受験価値について、まとめています。

FSA Credential とは？勉強方法や勉強時間は？サステナビリティに関する資格を徹底解説！

僕は、現役の公認会計士ですが、FSA Credentialは、サステイナビリティ会計のプロフェッショナルとして認められることとなりますので、会計士と密接に関連した資格といえます。

また、昨今、サステイナビリティに関する情報開示が投資家から求められており、サステイナビリティ会計は、非常に注目度の高い分野となっております。

情報開示の観点については、以下の記事で触れていますのでご参考ください。

一言でいうと、サステイナビリティの公認会計士のような資格なのですが、サステイナビリティに関する財務・経営情報を体系的に理解したうえで、その財務・経営情報と企業価値がどのように関係しているのか、というファイナンスについて理解していることを証明できるプロフェッショナル資格です。

SASBという、世界的に認められたサステイナビリティに関する会計・報告体系のルール作りをしている機関が発行しています。

多くの受験生は、投資家、アナリスト、コンサルタント、企業内のサステイナビリティ部門の方、など、多岐にわたります。

現在、2021年8月に公開されているデータでは世界で800人超(*)の方が保有しており、かなり希少価値は高い資格となっています。

ですが、受験者が、2017年は、約200人超であった一方、2020年は、1,000名弱と、3年間で約5倍ほど受験者が増加(*)しているようで、近年認知度が高まっている資格といえます。

試験はLEVEL1、LEVEL2の２回で構成されています。オンラインでも受験できますので、日本からの受験も可能です。

＜LEVEL1＞ルールを学ぶ

資本マーケットにおいて、サステイナビリティ会計に関する共通言語を体系的に学び、サステイナビリティがどのように企業価値や投資パフォーマンスに影響をするのかを学びます。

＜LEVEL2＞企業価値への影響を評価する

サステイナビリティに関する財務・経営情報がどのように企業のファイナンスを含めた戦略に影響するのかを理解し、サステイナビリティが及ぼす企業価値への影響を評価するスキルを学びます。

LEVEL1、LEVEL2ともに、合格率は70%程度のようです。LEVEL１、２ともに勉強時間は、それぞれ30時間と公式HPに記載されています。

ですが、すべて英語の試験となっていること、また、実際にLEVEL１のテキストをみると、約300ページあり、英語スキルが高くなければ、30時間では到底、合格レベルに達しないと思われます。

自己学習しかないのかと思われます。ホームページから登録を進めると、受験日を決め（オンラインの選択もあり）、サンプル問題を含めたテキストのダウンロードが可能となります。

具体的なテスト学習方法については、以下の記事でまとめています。

企業に対しサステイナビリティが、どのように企業価値に影響を与え、どうすれば企業価値をより高くすることができるか、というスキルを身につけられる資格であり、時代の流れであるサステイナビリティ会計の専門家として認められるため、価値ある資格だと思います。

私の場合、サステイナビリティ戦略を進めることが、企業にプラスに働くことを適切に伝えていけるスキルを身に着けたい、と思い、資格取得を決意し、まさに、今後の社会を考えたときに価値がある資格だと思いました。

また、今、希少価値が高いうちに取得することも１つポイントかと思っています。

こちらの本はサステナビリティについてこれから学ぶ方におすすめの本です。
本資格を目指す前提として、さらっと読むことをおすすめします！

リンク

(*) YouTube SustAcctStdBrd "Intro to FSA Webinar Session 02 - US West Coast and APAC, August, 2021" スライドより