FSA Credential

徹底解説:FSA Credentialの具体的な勉強方法・勉強時間

 FSA Credential(Level 1)の具体的な勉強方法・勉強時間について!

 

FSA Credentialとは会計士のサステイナビリティ版ですが、概要は以下の記事を参照ください。

【解説】FSA Credentialとは? 勉強方法や勉強時間は?

 

僕は、現役の公認会計士で、ニューヨーク駐在中なのですが、今後、公認会計士は、サステナビリティについても考慮の上、活動をしていく必要が生じてきています。

この記事では、SASBのサイトから英語の原文を読み、記事を書いているので、生の情報からきている記事となっています。

 

 

 

 

1. FSA Credential Level 1の試験概要

 

学ぶこと

FSA Crewdential Level1では、サステイナビリティ会計に関する共通言語を体系的に学び、サステイナビリティがどのように企業価値や投資パフォーマンスに影響するかを学びます。

 

試験概要

試験は、選択問題であり、記述式問題はないです。問題数の情報はないですが、2時間という試験時間なので、ボリュームはそこそこあると想定されます。

テキストも含め、すべて英語です。僕が調べた限りは、試験対策本や、専門学校の試験講座などは、ないと思います。

というのも、非常に新しい試験であるためです(希少価値あり!)。

 

問われること

特に、問われることで重要な点は、原文の中でも記載がありますが、「具体的な開示例や細かいルールを問うものではなく、そもそもサステイナビリティ会計とは何?なんで必要なの?」という概念理解が中心となります。

 

なぜ、という点は、具体的には、サステイナビリティ会計・開示の必要性が増していることの背景の理解、利害関係者(特に投資家)からの需要、企業側からの需要、の側面からの理解、というものが問われます。

なに、という点は、サステイナビリティ会計の構成の体系的理解、なにを重視して設けられたルールか、という点が問われます。

 

2. FSA Credentialの試験対策方法

 

11チャプター、サンプル問題

全部で11チャプターあり、それぞれにラーニングオブジェクトと呼ばれる学ぶべきことが設定されています。概念理解が必要、ということを考えると、ラーニングオブジェクトについて、自分の言葉で説明できるようになることが必要です。

とはいえ、11チャプターという幅広いチャプターがあるため、それぞれ濃淡をつけることが必要です。テキストの後半に、40問のサンプル問題と、各チャプターの概要をまとめた部分があり、そこが重要と記載されています。

 

サンプル問題とチャプターの関係(重要!)

特に、チャプター8から11が特に重要なものとなります。

というのも、チャプター8から11が、さっきのなぜ、何?を具体的に説明しているチャプターなので、理解もしやすく、かつ、サンプル問題の分析からも重要なチャプターであるといえます。

 

サンプル問題の分析は、サンプル問題とチャプターの関係の分析です。すると、問われているチャプターが多い順に、以下の関係を理解しました。

 

  • チャプター10と11は、10個のサンプルで問われている
  • チャプター8は、8個
  • チャプター7は、5個
  • 上記以外は、4個以下

 

サンプル問題の分析の結果、濃淡ということが理解できたので、メリハリをもって勉強できるといえます。

 

 

3. 目標時間

30時間が目標時間と公式ホームページにあります。

すべて英語であることを考えると、例えば、TOEIC800点程度の方には、60から90時間が目安になると思います。

毎日1時間の学習で、2か月から3か月です。

 

4. 具体的な勉強方法

具体的に何をすればよいか?ということですが、先ほどの、テキストの後半に、40問のサンプル問題と、各チャプターの概要をまとめた部分があると説明しましたが、そこを学ぶ必要があります。

とにかく、そこを最低3回、重要な部分は5回解き、読むことが重要だと思います。

 

実際、私は、テキストを見ず、サンプル問題を解くことから始めました。

というのも、概念理解、ということは、説明できる必要があり、説明するには、アウトプットの時間を長く持つことが特に重要と考えたためです。

 

サンプル問題は、やはり、概念理解が中心であり、試験内容に近いものだと思ったので、効果的な勉強方法といえます。

なお、実際のテストとしては、サンプル問題の箇所のみならず、幅広く出題がされるため、最終的には、テキストの通読、特に、巻末の各章のまとめ資料については熟読する必要があります。

この勉強方法は、(1)全体の中での要点の把握・早期のアウトプットのためにサンプル問題をとく (2)テキストの通読による網羅性の確保、という構成となります。

 

サステイナビリティと企業価値の関係、ガバナンスの関係、など、テーマは幅広く、今後、経営を考えるうえでも、ホットなトピックを体系的に学べ、有意義な資格となっています。

 

FSA Credentialで勉強できる内容については、以下の記事をご覧ください。

【解説】FSA Credential で勉強できる3つのこと。日本で唯一の詳細解説

 

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