FSA Credential

【解説】FSA CredenialとSASB Standardsの関連性について、3つの目的を踏まえて解説

 

ESG関連の資格であるFSA Credentialとは聞いたことがあるけど、具体的な勉強内容がわからない。

 

また、ESGの報告基準であるSASB
Standards
とは何なのかがわからない、という方のために、SASB Standardsとは何か、その目的を解説していきます。

 

また、今後需要が増していくサステイナビリティに関する開示の基本的なことが知りたい方もぜひ一読ください。

 

 

 

僕は、現役の公認会計士であり、会計分野の仕事でのニューヨーク駐在を経験している会計プロフェッショナルなのですが、サステイナビリティ会計の資格ともいえるFSA Credential、そしてSASB Standardsについて深堀していこと思います。

 

FSA Credential SASB とStandardsの関連性

 

FSA Credenialとは、ESGに関連したESG資格です。

 

サステイナビリティの公認会計士のような資格なのですが、サステイナビリティに関する財務・経営情報を体系的に理解したうえで、その財務・経営情報と企業価値がどのように関係しているのか、というファイナンスについて理解していることを証明できるプロフェッショナル資格です。

 

 

そして、SASBとは、Sasutainability Accounting Standards Boardの略称で、サステイナビリティに関する会計基準・開示基準をまとめている団体です。

 

SASBが定めた会計・開示基準が、SASB Standsrdsと呼ばれています。

 

 

IFRSUS-GAAPという会計基準をお聞きしたことがあると思いますが、この2つは国際的に認められた会計基準となります。

 

 

その、サステイナビリティに関する会計基準バージョンが、SASB Standardsです。

 

 

FSA Credentialは、SASB Standardsの理念や設定背景を土台として学び、サステイナビリティと企業価値の関係性について専門的知識を得ることができる資格となっています。

 

 

SASB Standardsの主要な3つの目的

 

サステイナビリティに関する開示内容が、投資家にとって有用であることがSASB Standardsの根本的目標ですが、3つのキーワードがあります。

 

 <主要な目的>

  1. Financially Material
  2. Decision Useful
  3. Cost Effective

 

(1) Financially Material

 

SASB Standardsの1つ目の目的は、財務的に重要な情報を提供することです。

 

これは、SASB Standardsでは、既存の会計基準が報告している内容、例えば、売上高、営業利益、総資産、固定資産、など財務的指標を開示することは規定されていません。

 

 

では何を規定しているかというと、既存の会計基準が報告している内容(=Financial)に、重要なこと(Material)を付加する情報を開示することを規定しています。

 

 

つまり、現在の会計基準の問題点である、財務諸表は企業価値を表現しきれておらず、無形資産の価値が大きくなっている、ということを補うための情報を提供することが目的となっています。

 

無形資産の話しについては、詳細を割愛しますので、こちらの記事をご参照ください。

 

 FSA Credential で勉強できる3つのこと!日本で唯一の詳細解説!

 

(2) Decision Useful 

SASB Standardsの2つ目の目的は、ステイクホルダーの意思決定にとって有用な情報を提供することです。

 

企業の開示、というのは、投資家を含めたステイクホルダーのためになされています。

 

その開示が、ステイクホルダーの意思決定、例えば、株を買う、売る、という選択、に対して、影響を与えるような、重要なものである必要がある、ということです。

 

情報の有用性、という企業のサステイナビリティに関する開示の本質的な意味、を指しているといえます。

 

 

(3) Cost Effective 

 

SASB Standardsの3つ目の目的は、サステイナビリティの開示作成の費用対効果が高い開示基準をつくるということです。

 

あまりに、開示基準の内容が複雑で、詳細すぎると、企業はその開示に対応するためのコストが多くなることとなる一方で、開示によるベネフィットが低いのはダメ、ということです。

 

当たり前のような話ですが、改めて目的化されています。

 

 

仮に、ある会社に、サステイナビリティ開示対応のための部署が存在し、開示対応のためのコストがあまりにかかるのであれば、究極的には、企業価値に悪影響を与えることとなるため、投資家にとって、Cost Effectiveではないことは、よくないこととなります。

 

 

終わりに

 

FSA Credentialの概要について、より詳細を記載している記事もありますので、合わせてご一読ください。

 

FSA Credentialとは? 勉強方法や勉強時間は?サステイナビリティに関する資格を徹底解説!

 

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